クリニックでの求人について、ぜひ取り組みたいポイントがあります。
それは、「自院で働くメリットがある候補者に、そのメリットを認識してもらえる仕掛け」を作ることです。
クリニックの実際の情報や、働き方を具体的な情報で掲載しているかどうかで、応募率は大きく変わります。
せっかく費用をかけて求人広告を出し、露出が多くても、応募してもらえなければ意味がありません。
そこで、応募率を上げるために、求人広告を出す前に採用情報ページをきちんと準備されることをお勧めします。
(※独立した採用専用サイトでなくてもオリジナルページでページを作ったり、無料サービスを利用することで対応可能です。)
せっかく求人広告を見てクリニックを調べてくれたのに、情報不足で応募が得られなければ、お話するチャンスもありませんし、口説きようもありません。
転職希望者には、それぞれ個別に転職を考えた理由があるはずです。
- 給与を上げたい
- 人間関係を改善したい
- 通勤時間を減らしたい
- 子育てと両立できる環境を得たい
- 資格取得や専門分野など、目標に近づくため
- 転職の時期があう求人かどうか
など、それぞれに事情があります。
ですから、知りたい情報がない求人については、ついつい応募をためらってしまう方も多いのです。
しかしながら、様々な求人広告媒体がある中、とくに手軽に依頼できる安価な媒体で掲載できる情報は「雇用条件」と「就業条件」が大半で、職場の「生の」情報を盛り込む余地が少ないのが現状です。
シンプルに比較すると、例1と例2では、大きく応募率が変わります。
例1:
- 看護師(常勤)
- 給与月額 25万円~(各種手当有)
- 休診日 木曜午後・日祝日
- 最寄り駅 ●●駅徒歩10分
- 車通勤可
例2:
- 看護師(正社員・社会保険完備・シフト勤務週40時間・3名チームからの増員)
- 給与月額25万円~ (基本給25万円、残業手当別途、扶養手当1名10,000円/月別途)
- 休診日 木曜午後・日祝日(現在3名でシフトを構成。患者数は1日50名前後です。)
- 最寄り駅 ●●駅徒歩10分
- 車通勤可。医院の契約駐車場に駐車していただきます。
例1の情報の掲載だけで精一杯な媒体ですと、例2のように職場の情報を手厚く掲載しようとすると、広告枠のプランを大きく購入することとなり、1週間~の掲載であっても数万円のオプション料金が発生することになりますので、そこまでお金をかけない求人広告がたくさん出ているわけです。
そして、掲載期間が終了すると、「それで終了」となり、継続する場合には再度広告費をかけることとなります。
複数の媒体を切り替えて広告していくにしても、その都度広告会社と打合せを行い、広告費は発生し続けます。
そして、通勤圏内にいる「有資格者かつ転職希望者」には限りがあります。
例えば、最寄り駅から5駅圏内や、自転車で5分圏内に住んでいる看護師で、転職を考えている看護師が何名おられるでしょうか。
そして、その方々が求人広告を見たとして、「このクリニックの募集は自分の希望と合わない」と判断されますと、その後別の媒体で何度募集を行っても、応募されることはないでしょう、
ですから、そういった方々に「初見で応募に至ってもらう」ことが重要で、いくら媒体を切り替えて露出を増やしても、応募動機に至る情報提供ができていなければ意味がありません。
そうすると、毎回求人広告にオプション料金をかけて、手厚い情報を掲載していくのもコストがかさんで厳しくなります。
無料の広告だけを使い続けるのも、もしも効果が出なければ既存のスタッフに負担がかかっていきます。
ですから、自院の採用情報ページに手厚く情報を集積して、募集をおこなった時にスムーズに応募者に見ていただけるよう、仕掛けを作ってしまうことをお勧めします。